ご 挨 拶
弊社は京都府宇治市にて宇治茶を専門に扱う製茶問屋でございます。
弊社の前身は江戸時代より茶師として宇治茶の生産に従事しておりました。江戸初期は
茶を一般に販売せず、要望に応じて分与するという形をとっていたため、茶商という形では存在しませんでした。その頃の茶商にあたるのが "お茶師" と呼ばれるものです。
江戸末期になると一般への茶の販売が認可され、安政元年に製造卸問屋として宇治茶の販
売を行うようになりました。
現在も全国の小売店、及び主に抹茶を使用される業界の方々へお届け致しております。
近年、昔ながらの浅蒸しの宇治茶が少なくなってきております。製造機械の画一化と短時間で味わえる深蒸し茶が全国的に主流となっているのが主な理由です。
弊社は宇治の玄関口でお商売をさせて頂いていると自負しております。故に茶商の生業に
一層磨きをかけ、これぞ宇治茶というこだわりのお茶のみを扱い続ける所存でございます。
世界遺産で有名な平等院の南門前店舗にて直売も致しております。鳳凰堂ご見学の際は
どうぞお立ち寄り下さい。地方発送は本店にて承りますのでご用命下さい。
九代園主 敬白
こだわり
抹茶
宇治市内産手摘碾茶、京都府内産刈り碾茶のみを使用しています。
抹茶はすべて石臼挽きで、粉砕機を使用した加工用は扱っておりません。
玉露 煎茶
近年全国的に短時間で味が出る深蒸し茶が主流となっておりますが、宇治茶の基本は本来浅蒸し茶です。生葉を浅く蒸すと葉の形状が壊れないため粉が少なく、しっかりとよれた茶葉になります。しっかりとよれた茶葉はゆっくりと時間をかけて開くため、一煎目、二煎目、三煎目と違った味や香りが楽しめます。
またそれぞれの茶葉が持つ本来の風味をそのまま味わえるのが特徴です。荒茶に製造した後、茶葉から軸や粉を撰別し、最後に火入れという工程を行います。茶葉に含まれるごく微量な水分を限りなくゼロにする事によって品質の劣化を防ぐためです。最後の火入れも極限まで弱く、茶葉を傷めないようにゆっくり時間をかけて仕上げていきます。園主こだわりの浅蒸し茶、是非ご賞味下さい。